【第19回】オシラセのビジョン:銀行の“元顧客”を社会に再接続する役割

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オシラセというサービスの真の価値は、単なる「取引の場」を提供するだけでなく、金融社会から排除されてしまった人たちを再び経済循環の中に戻す「リハビリ」の仕組みにあるのかもしれません。かつて銀行の顧客であった人々が、信用情報や事故歴などを理由に金融機関の取引対象から外されてしまった――そんな人たちに、新たな信用と機会を提供すること。それこそがオシラセのビジョンの中核にある思想だと捉えることができます。


1. 金融機関が見捨てた「元顧客」

現在の銀行は、事故歴や信用スコアの低い個人を徹底的に排除する「リスク回避型」の仕組みで運営されています。これは金融工学や規制が進化した結果として合理的ではありますが、そこに取り残された人々が存在するのも事実です。

・延滞や債務整理によって信用を失った人
・住所不定、雇用不安定などの理由で取引対象外となった人
・高齢や障害によって本人確認や口座管理が困難になった人

こうした人々は、今や銀行の「顧客」ではなくなってしまいました。つまり、金融の土台からこぼれ落ちた存在です。


2. オシラセが果たす“リハビリ機能”

オシラセはこのような人々に対し、「再び金融社会に戻るための入り口」としての機能を提供しています。
その仕組みは驚くほどカジュアルで、煩雑な審査も担保も不要。スマホでの操作と簡易的な本人確認、そして取引相手との電子契約。それだけで“信用”の再スタートを切ることができるのです。

そしてこの信用の再構築は、何か大きな投資や融資が必要なわけではありません。
日々の小さな取引の積み重ねにより、
「ちゃんと取引した」
「約束を守った」
という信用履歴が可視化されていきます。
これはまさに“リハビリ”という表現がふさわしい段階的な回復の過程です。


3. 銀行に戻れる日を目指して

オシラセにおける信用の回復は、最終的にはこうした人々が再び銀行で口座を持ち、ローンを組み、正規の経済活動に戻ることを目指しています。オシラセがその「橋渡し」の役目を果たしているとも言えるでしょう。

これは単なる金融テクノロジーの応用ではなく、
「信用とは何か」
「経済に参加する権利とは何か」
という社会哲学的な問いに対する答えでもあります。


4. 新しい信用の再定義

オシラセの強みは、信用を「数字」で決めつけるのではなく、「関係性」や「実績」で構築していく点にあります。これは、従来の信用スコアリングとは異なる、生活者視点の“再信用モデル”です。

  • クレジット事故者でも使える
  • 就労が不安定でも取引できる
  • 小さな信頼から始められる

このような柔らかな信用観が、従来の金融に取り残された人たちの「再出発」を後押ししています。


結論

オシラセの本質は、銀行の“元顧客”を経済社会に再接続する仕組みにあります。信用を失った人に新たな取引の場を提供し、小さな信用を積み重ねていく。そのプロセスは、まさにリハビリであり、社会的包摂の実践です。

「信用は一度失えば終わり」ではなく、
「信用はまた築き直せる」
そういう思想を、オシラセは私たちに提示しています。

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